こんにちは。写真家の石井和宏です。
花の中で一番大好きな桜を求めてこの春も向き合ってみました。
昨年(2018年)の桜は例年稀にみる青空と桜の開花が一気に進み、すごい絵が撮れた一年でした。
この様に3色揃うのは中々ないです。自分の年齢的にも節目の年だったので、忘れられない桜を数多く見ました。
今年もこの場所にもう一度行こうかなとも考えていたのですが、仕事の都合、天気の都合、開花の都合、何より自分の気持ちが今年はこの場所には心あらずの状態。
何より人が多い所なので桜をみるというよりは人をみる場所と言った方がいいかもしれません。
自分の感情が動かないとシャッターを切れない僕は、今年はもう少し新しい発見をしたり、ゆっくりとした所で桜を見たいなと感じていました。
それでは、ゆっくりコーヒーでも飲みながら見ていって下さい。
今年一番の桜はこの桜並木。田んぼの横にある桜並木でワンちゃんを連れて散歩している方がいたり、時の流れがゆったりとした所。
僕も今年亡くなった愛犬をここに連れてきたかったなぁと思いました。
雲一つない柔らかな青空。のどかですよね!
中に入ると人がいなくて、桜のアーチを独り占めです。この絵も中々撮れないです。
桜並木が続くので、こんな柔らかい世界も見れます。
上を見上げると、綺麗な青空と桜に囲まれていて、シャッターを切ることができて本当楽しかった。
上の様な世界がたくさん広がっていたのですが、新しい何かは無いかなと歩いていたら、その瞬間風がぴゅーっと吹きかけました。
「あった!!ここだ!」
上を見ると、空には大きなハート。
枝の成長具合が違えば見れないので、この瞬間にしか出会えない様な光景に僕は感動して少しの間シャッターを切ることができませんでした。
ありがとうと思いながら、パシャり!
キラキラした桜も発見。
数ある桜でしたが、この子に惹かれたのでどんなドラマが見れるか想いを馳せます。
この木の下をどれくらいの人が笑いながら通ったのだろうと思いました。
そして、春なので桜と一緒にポートレートも撮影しました。協力してくれてありがとう!!
さて場所を変えて次の場所へ。
ここは菜の花も咲いていて、いかにも春色カラーが揃ってます。
立派な幹から顔をのぞかせる花たち。
上からは雪が降ってきそうな感じがします。
湖面に反射した桜も絵になるので水彩画ぽく。
森の中を歩いていると、一輪だけ陽が当たっている子も発見。
“撮ってよ!”と語りかけてくるかの様な感じでした。
森の中はいつも不思議な光景を見せてくれます。
不思議な世界も広がってます。
草の上にも桜の花びらが彩りを加えていました。
今年の桜は徐々に開花していったので、先に咲いた桜は一足先に春を終えます。
また来年ね!
そして、ソメイヨシノなのにピンクの色をした桜を発見。
この子はどう迷い込んだのでしょうね。
こういう宝探し的なことをして、新たな顔を見せてくれる桜は感動があります。
ここは毎年撮っていますが、今年も色々な景色を見れました。
花の状態は去年の方が綺麗でしたね!
チューリップも少し咲いていたので一緒に撮りました。
背丈がものすごく小さいのでかわいいです。
ちょっとアップにしてふんわりと仕上げてみました。
綺麗な状態で咲いている花を見つけるのは大変ですが、すごく楽しいです。
見つけた時の感動は今でもゾクッとします。
こういうたくさんの中から見つけます。
まだ蕾の所もありますよね!
兄弟みたいな桜。
本当に綺麗で儚い感じが好きです。
まるまる’sを発見!←勝手に命名
ここだけ、みんなまるまるしてます。
そして桜を撮っていたら、一筋のコントレイル。
ここからは別のエンジンが僕にもかかって、桜撮影よりもこっちに目がいってます。
何もない青空に絵を描く様に旅立っていきました。色んな絵を僕も探しました。
そしてラストの場所へ。
初めての場所だったので、大方の予想をつけてここで待つことにしました。ここでは2カットぐらい違う絵が撮れると予想。
だけど、絵になる空はできているのに待てど待てど飛行機が来ない。
2時間30ぐらい待ちました。
暇な時は読書したりするのが好きなので、そんな時間の使い方しています。
そして飛行機が来ると知らせが入り、調べてみると787のロゴ機が来ます。
一発目が好きな機体なんて嬉しいと同時に、この瞬間一気に緊張感が体に走ります。
雲と桜の間の青空に絡めたかったので、そこに来てくれと願って構えました。雲の所には入らないでくれーと願います。
理想の所に入ってくれたので、よし!来たと思い、まずは1カット。
続いてのカット。
本当かっこいいですね!
桜の時期ではないですが、この787ロゴ機には一つ思い入れがあります。
2019年3月までハミングバードディパーチャーという、羽田で朝の2便だけこの航路で飛ぶ飛行機があります。
大分僕もこれ撮るのに泣かされました。
理想の絵なのに、その日に限って滑走路変更等があって飛んできてくれなかったり。
本当はこの日に絡めたかった。
上の絵で富士山、787、タイ航空のBoeing747を「逆くの字の構図」で撮りたいっていう考えがありました。
富士山は少しガスで見えにくいですが、理想の絵を求めて再チャレンジ。
この日も調度787ロゴ機が来るということで、緊張しながら待ちました。
理想の位置に飛んできてくれたので、この子には思い入れがあります。
この春も本当ありがとう!!
話は戻り、また絵探しをします。
同じ所で何機か撮影しても良いと思いますが、そこはグッと堪えて何か新しい発見はないか探しました。
どの角度がいいか、ここは違う、ここは違うと四苦八苦。
ここかなと思い、こんな絵を撮りました。
そして最後に見てください。この空のグラデーション。
写真だと綺麗に表現できますね!
あの茶色の部分が滑走路なのですが、視界不良すぎと風が強すぎたので何機もゴーアラウンドばかりしてました。
あれを着陸させるパイロットはすごいですね!
砂埃と風で、終わる頃には目が痒すぎましたが満足な1日でした。
一年に数日だけ会える桜は今年も新たな発見ばかりで、楽しかったです。
自然の中には宝がたくさんで、まだまだ知らない世界ばかり。
それを探して僕はまた旅に出ます。
皆様もどんな春を過ごしましたか?
別の桜の記事もありますので、是非ご覧になってください。